2013年2月25日月曜日

方法論をみつける方法

ウォーリークラス2013025
前回の反省から。今週前半をつくって、次週後半をつくります。

・ノイズを増やすことが面白いかもしれない。それは、演技をしない状態。連鎖をつくる。

こどもを演じるということを考える
・内側と外側の話
なりきる(内側)、ふりをする(外側)

私を演じるということ。それも結局演じているということ。一回、演じる圏内に入らないものをつくりたい。先々週にヒントを得た。これを使った方法でやってみたい。

・おもいついたことをやる。
・踊りをする。身体的なアプローチをするのは、ノイズを作りたいから。タコ踊りをやっているなかで、面白い違和感がOKにならないかなぁと。

・大人を演じることは出来るのか? 子どもっぽくやるってわかっているから、子どもっぽくやっているだろう。大人を演じるという事がやはりある。しかし、普段は大人を演じるという事はやっていないはずだ。大人をを演じるということは、子どもを演じことと差異がない。ロミオもカエルも宇宙人も、演じるアプローチが一緒だろう。それは、内面つくったり外面つくったりしているんだ。子どもを演じるということでわかったことは、演じるということが恥ずかしいという事であることがわかった。外人を演じることに抵抗を感じるだろう。普通の感覚では、演じるとは恥ずかしい。山田を演じる時と、子どもを演じる上で、大きなアプローチは同じでは無いか。自分との距離感で考えるだけで、演技とは恥ずかしさを内包していることが、子ども演じることでわかった。(恥ずかしさに関しては、コンテクストが大きいだろう。たまに子どものコンテクストを所有している人もいるだろう。)

・ノイズを増やす。
・演技をしない状態。
上記二つを使って、演じる圏内から外れることをやりたい。
・やり易い役と、やりにくい役があるのは何でだろう。今回、子どもを演じる。

子どもの状態をつくる。状態としての演劇。

伊藤補足
http://artprogramkt.blog91.fc2.com/blog-entry-63.html

・以前の稽古でおぼつかない表現が出てきたこと。

がくりょう
・即時性が求められている。それの再現をする時に、結局演じるになってしまう。同じ動きをやっても、ノイズが減ってしまう。
・共通する美しさを持ちましょう byイイムロさん

ウォーリー
・スピードは最初ゆっくりで良い。
・台本を使う時に、有効だろう。

一回目 テキスト6番、7番、8番 7分
参加:てい、がくりょう、堀川
ていがテキスト読み、がくりょうが抽象的な動きをしている。堀川とコンタクトを続ける。途中、ていがテキスト読み終え、がくりょうと堀川でしりとり、そしてがくりょうテキストリーディング。
・堀川、子どもをを演じるということ。

ウォーリー、ルール、方法。
こういう風に連鎖しようよ。
・Aが行動している、Bもまた行動する。
・AとBのコンタクトパターン

上記二つのパターンがある。

いかに辞めるか。
・×   新しい刺激を待つ。 ⇨ 受身すぎる
・○ 音楽的に判断する

途切れるのが怖い。ブレイクを入れないのか。
全体的にブレイクを入れるのか。止まっちゃうのと、意図的にブレークするのか。

・声、音でブレークを判断しやすいはず。しかし、本当はこれは良くないと思っている。

二回目 参加:岩崎、浦瀬、菊池

伊藤感想
聞いている状態が面白い。何かを呆然と考えているさま。足音。数字を羅列。引っ越し+床を叩く音。
*可哀想な俳優、それに同調できるということ。
*身体全体が見えないことの効果。身体まるごとを使わない演じるということ。

ウォーリー
迷いはない感じがしたのだが。菊ちゃんが走り出した。誰かが止めないといけない。

三回目 参加:ようこ、でん、YAKO、次第に増えて、全員 30分

感想 声が合わせられる効果、観客があきらかに了解するルールの中にいる俳優。その際に、にやりとする。手を降る、

ウォーリーさんから、実際に出た指示
てい:言葉の再現をして
岩崎:音楽的にに動かして
がくりょう:動きで主、一瞬入って消える
きく:片足でカルタを拾う
ようこ:笑って
堀川:転校のエピソード、動ける何かを拾う、周りを無視
岡田:マイクを渡して
浦瀬:絵日記を読む

ウォーリー
ルールは作った。構成悩み中。ある程度即興でやることにします。
どの部分が即興なのかは決める。指示は二つの理由があった。仕掛けるための、有効なツール。

・言葉について ⇨ 言葉は強い。
イメージが限定される。固定してしまう。使いようによっては、良い武器。先に文章があるのか、先に動きがあるのか。しかし、先にに動きがあって、言葉で固定する方が面白い。そのあと色々とイメージが変わることは面白い。そのままやってから変換できる面白さを実感。

・笑ったことについて。あのシーンまで誰も笑っていなかった。感情が出てくる絵面がなかった。感情でのコンタクトがあってもよい。感情のしりとりがあってもよい。感情を機械的に使える。機械的に動くはできるけど、言葉でも感情でもできるだろう。

・使えるもの 「言葉」「身体」「感情」
・動きの場合、どのようにも見える。

・菊ちゃんに片足でやってもらったのは、ブームをつくること。ブームになりやすい動きがあるはずだ。片足というのはやり易い、暴力的じゃない。

・マイクはCTTでも使います。場がカオスな状態であれば、マイクは有効である。
マイクを使ったら、そろばんをやめたようこ。

・それなりにみるべき情報があった。情報量のバランス。

・絵日記に関して。二回目の絵日記がよかった。言葉でやり取りするがくりょう、ようこが出てきた。

・主題が欲しくなる。パンクにやってもよいが、主題は欲しい。転校生の話が印象的。「転校」を3回目は意識した。つまり、主題の反復。そして変奏。

・自分のことを話す ⇨ ベタだけれど、フィクションとノンフィクションを混ぜると面白い。「私の声」を使っても良い。素っぽく話さないことも良いなぁ。

・絡んできても無視。これも重要。何かが起こって、中心ができる。しかしそれ以外の中心を作ることも必要。無視することも重要。アピールすることの重要性。

面白かったやつ
・さっちゃん泣いている
・死んでいるシーン、寝息がコピー最高
・変な動きで話すことの面白さ。
・にやりと微笑む、マイクを向ける。
・呼吸もよかった。
・クリアなルール

・石の音、そろばんの音などが全く違っていた。
・ドレミじゃなくてもよい。
・子どもの字が難しいと思った。
・すりガラスを使う浦瀬
・スイッチが入る瞬間が見れると嬉しい。
・全体的が有機的に動いている。

ウォーリー
・みんなは、客観的にできるのかどうか。ひいた感じでやれるかどうか。
・静かなシーンが良かった。動けるけどあえて動かない。

てい・人が切り込みやすくするには。
岩崎・静かなシーンは、それまで上がってないとできないから、静かなシーンができたことが良い。

・でんさんがきっかけを作ってくれた。そんな気がする。

岡田・息があった。
でん・沈黙が苦じゃなかった。
堀川・あとから人が入ってくる。刺激をもらえる。いつのまにか30分たった
ようこ・子どもって良いなあって思った。みんなかっこよかった。 ウォーリー・芝居的に入ってくれたようこさん。テキストを使いたいんだが、それをやってくれていたのがようこさん。

以上。メモ書きです。

次週は、本格的なクリエーションに。

2013年2月18日月曜日

連鎖が起こる。

最初にウォーミングアップ。そのために、モデルごっこ。言葉や意味性から逃れる身体を作っていきます。ダンスを齧っていない人にとって、意味のない身体になるのは、ことのほか難しいようです。抽象絵画は義務教育の美術でも学んでいるでしょうから、すっと意味が通るのに反して、抽象身体(といってしまいますが)に関しては、なかなか皆さん苦戦しているようでした。





その後皆さんが持ってきている子どもの頃の思い出の品の紹介等を経て、ひとまずやってみましょう、CTTも近いことですし、といった感じで稽古に入っていきました。

稽古の進行がものすごく速く(参加者の皆さんに聞いたら、いつもと同じだと言っていましたが笑)、正直すべてを追って書ききることは、とっても困難です。

ですので、とりあえず私のi pad で撮影した動画をここに貼り付けたいと思います。
お客様の皆さまは、これを見て色々な想像を膨らましてほしいと思います
呼吸らの皆さまは、これを見て色々と切磋琢磨して頂きたいと思います。

(といっても、映像でいつも外見ばかりを気にするようになるのも、一つ問題だとも思いますけれども。映像に気を取られ過ぎると、内面の処理が疎かになる場合もありますから)


映像に少し補足をしますと、これ殆ど皆さん即興で行っています。たまにウォーリーさんからの指示は出るものの、舞台上にいながら外部の目を持ちながら行っていると言いますか。ミクロとマクロが入れ代わり立ち代わりと言いますか。参加者の皆さんの自主性、自立性、自律性がとても求められている、呼吸らの稽古です。

2013年2月11日月曜日

C.T.T.京都事務局試演会に向けて

ウォームアップ後、突然舞台上に美術をセットしていく。机と椅子と、その他あるもので。また、みなさんが持ち寄った子供の頃の思い出の品も舞台上に配置してもらいました。

その後、歩いたり止まったり。空間の把握です。

チームの中で、リーダーを作って、その人が最初ひたすら動きます。
周りにいる人は、基本止まっているが、リーダーの行為に影響を受けたら=インスピレーションを受けたら、動き始めても良い。また、リーダーの行為に対して、周りの人間は心象を言葉にしたり、ツッコんだりしても良い。

一度やって、ウォーリー感想、説明
・言葉だけバージョン、動きだけバージョンをやってみよう。
・言葉を大きめに。セリフは被らないように。
・動きバージョンは、固まらないこと。インスピレーションを受けたら、そのイメージをその場で行ってみて欲しい。

浦瀬さんをリーダーにして、言葉バージョン。
YAKOさんをリーダーに、動きバージョン。

追加説明
・動く主の人を主電源とします。主電源は、最初15秒を与えますから、15秒で一つ動きを決めてください。途中で動きを変化しないこと。

主電源の動きに連鎖していくことが必要であり、それがどうなるか、観てみたい。

さっちゃんをリーダーに動き。
次はリーダーが二人。ていさん、きくちゃん。

追加説明
・主電源は、同じ動きを繰り返すこと。
・周りは、動きに影響を受けて、動きの総体が変化していく。
・動きとしてわけのわからない動きを行いたいので、紙にワードを書いて、それを動き化していく。「流れ」「差別」「社会」などなど。(リーダー以外は、このカードの中身を知らない。)

YAKOさん、浦瀬さんがリーダーでやってみます。周りは、言葉も動きも。
「社会」と「流れ」がカード名でしたが、二人ともかなり苦戦している模様。

伊藤:抽象的なワードで動く時の、心身の解放をどのように行うのか。段階があるかもしれない。浦瀬さんが、動きのリーダーで照れ笑いをした時に、その照れ笑いの動きを、動き化したことに少し驚きました。しかし、自分のもっている動きの引き出しの範囲を超えないことを、どのようにクリアするのか。

ウォーリー狙い
・ずっと同じ動きだけをして欲しい。途中で変化させない。ジェスチャーゲームにならないように。
・表現が伝わる必要が無い。動きだけで追求していきたい。

伊藤:意味から解放されて、動きをつくるのは、とても難しいのかもしれない。俳優は意味を、ストレートに追い求めてしまうかも。動きの連鎖がいつ起こるのか。じっくり待つ時間。動きの訓練が必要かもしれない。音声で意味から逃れることは、もしかしたら容易? だからこそ、言葉は怖い。

ウォーリー狙い
・頭の訓練すること。周りがそれをやる。
・主電源は、全く頭を使わなくても良い。

学良、さっちゃんが主電源でやってみます。
学良がふらふら動き。さっちゃんが、腹筋を継続。
そこで、周りがどういった動きが出てくるのか。

伊藤:動きの連鎖の方法が、人によって凝り固まっている場合がある。

ウォーリー:連鎖の方法で、それぞれの個性が出ている。ある意味良いことだけれど、展開・転回されていかない。受ける側はもっと自由になって欲しい。発動してくる何かがあるはず。電源側は重要ではない。受ける側は、柔軟である必要がある。

といった、この主電源によるインスピゲームを経て、
・子供を演じるということの作文
・子供を調査しておこした台本
を使って、改めて舞台化。

ウォーリー:一見混沌としているが、実はルールがある作品を作りたい。これが、子どもを演劇化する際のヒントになるんじゃないかと思った。

ーここで休憩ー

その後、意味から逃れる動きを探るWS
真ん中のモデルが動きます。周りがそのモデルを見ながら、どのように見えるのかを言います。モデルは、とにかく周りの人間が何も言えなくなるような、そんなポーズ/動きを目指す。

その後実践。
映像録画あり。

ウォーリー感想
・がくりょうが子供を演じている時、みんながだるまさん、面白かった。
・動き始めると止まれない人がいる。意味もなく動く状況は、よくない。見るときは、止まってください。インスピ受けたら動く。見ている時は止まる。
・人間っていいな、という歌が出てきた時は良かった。
・菊ちゃんが、意味で取りすぎている。無意味な動きが少ない。
・菊ちゃんが、枕説明している時の全体の雰囲気が良かった。
・1:6、といった構成が入ると面白い。
・ベタだけど、YAKOさんの説明の中の子供をやるのは、ありかもしれない。ケーキ。
・A⇨B⇨C、といった連鎖は是非やりたい。
・楽しいよりも、気持ちいい? なんか感じたことがあれば教えてください。
・シームレスにしたい。いつの間にか原作からのエピソードも入っている。
・俳優側の中で、ルールがある。
・公園で遊んでいる状態をやってみた。
・今日はあえて子供をという言葉を使っていなかったが、みんなはどうですか?
⇨意識はしていない。大人は自制心がある。子供は自制心が無い。
⇨針の振れ幅が大人、子供になる。
⇨子供を演じる意識はやっぱりあったと思う。大人になるインスピになっていないから、みんな子供を演じるを意識していただろう。

ウォーリー:大人バージョンをやってみようか?
ウォーリー:先ほどのモデルゲームの、受けては、大人になっていたのか?

⇨相手を気遣わない。リミッターかけない。
⇨本当の子供はそうじゃない。体の反応はリミッターをかけていない。
⇨指示が無いとやりにくい。真似しながらやっていた。やっているうちに、子供の感覚を思い出した。
⇨子供を遊びを全力でやるということを考えた。
⇨止める時にだるまさんが転んだ、といって止めた。
⇨ゲームを全力でやるのはどうかと思ったが、
⇨役をやっている意識はなかった。小さい頃の自分もやっていたけれども。
⇨喋りかけられると、こちらもそれに対応して話ができる。


★先週のこと。浦瀬さんが寝ているシーンからやっていた。大人も子供も、寝ているということは変わらない。大人にも子供にも共通するものがある。それができると面白いかも。今週の浦瀬さんは、強張っている。⇨先週はやることが決まっていたから。また、母親の言葉を聞くという演技もしていた。

★体の発想はポンポン出てきた。こちらで解釈すればいい、といった動きも見られた。しかし、今度は言葉の方で。子供っぽいしゃべり方とか気になった。しかし、すりガラスの向こうで子供っぽい声は、OK。

すりガラスの向こうで意識したことはあるか?
⇨踊りの時にすこし意識した。

2013年1月28日月曜日

チーム毎に発表、そして次回の宿題

4チームの発表がありました。

今木・浦瀬・岡田チーム
岡田さんがお休みのこともあり、岡田さんの音声を録音して、その音声を使っての発表でした。今木君が上手、浦瀬さんが下手にいます。二人は同じ舞台上にいながら、それぞれ全く違ったシーンを演じています。今木君は、着替えに時間をかけている子ども。浦瀬さんは、お母さんからの呼びかけに対して何も反応しない引きこもりがちな子ども。岡田さんの音声が流れる中、二人の演技は続きます。最終的に、今木子どもがゲームセンターに向かうのですが、その際に浦瀬子どもも同時に動きだし、ゲームセンターに向かうものの、今木子どもが先にセンターについて、太鼓のゲームをしている。という作品です。基本的な要素は、「星座から見た地球」から来ています。 


緑川・YAKO・(栗脇)チーム
転校していく子どもの心象風景といったものを演じています。緑川、YAKO双方に子どもを演じながら、一緒に怪獣の絵を描くところから始まり、途中台詞のやり取りもあります。YAKOさんが、目に見えない友人といったものを演じているらしく、手紙の朗読あり、ドアの叩くSE音もあり、短い作品ながらも、しんみりとした気持ちになる作品に仕上がっていました。



てい・堀川・伝チーム
堀川が作品冒頭、観客を舞台に誘い込みます。「一緒にカエルを見に行こう」ということです。観客は、もちろん呼吸らメンバーなわけですから、名前を呼び捨てにされて、例えば私であれば「たっきー、カエル見に行こうや」といった具合です。結局、堀川に賛同するものがおらず、彼女は一人で伝の家に向かい、伝を誘い出そうとします。しかし、伝は着替えに夢中で(今木と同様のエピソードを演じています)、まったくカエル取りに行こうとしません。一方、舞台前面には、ていがカエルを始終演じています。たまに「ケロケロ」というだけで、カエルの恰好をして佇んでいるだけです。伝は着替えの途中、突然舞踏モードに入ったり、月光仮面になって、バイクを飛ばして、結局カエルを見に行くわけですが、カエルを捕まえようと池に近づいて、池にはまってしまう。という物語です。カエルを取りに行き、池にはまるのは、伝さんのリアル子どもエピソードだそうです。



伝さんが台本化したテキスト!

菊池・岩崎・関口チーム
舞台中央に机を置き、その上に岩崎、関口が座っています。二人は、ずっとシャボン玉飛ばしを楽しんでいます。冒頭、会場は真っ暗で、菊池が袖から懐中電灯を使って、会場を照らします。懐中電灯の明かりの筋によって、舞台にちりばめられたおはじきが見えます。基本的に物語らしい物語は無いのですが、岩崎が全くシャボン玉が出来ないのに対して、関口はシャボン玉が上手い設定です。また、途中で録音された音声が流されますが、それは、日記めいた感じで、日々の生活の出来事を、若いころから年老いたころまで、順を追って声に出しているといった録音音声です。


ウォーリー全体感想
・テキスト「星座から見た地球」が持っている、ノスタルジーな感じやテンポ感は全体に出ていて面白かった。
・子どもを演じるにあたって、浦瀬さんと伝さんが圧倒的に有利に思える。これはなぜだろうか。
・魅せる身体を考えていく必要があるだろう。
・テキストには、これといった物語があるわけではない。だからこそ工夫が必要。やもすれば、パフォーマンスが退屈になってしまう危険性を考慮するべき。俯瞰されたテキストだからこそ。
・菊池チーム、机に乗っていたが、足の揺れが良かった。それだけでも良かったとも思う。
・ていチーム、全員がそれぞれ、その人らしくやっていた。それが良い。バランス。


参加者感想
・大人のまま、子供演じる可能性もあるんではないか。
・もともとは、僕らも子供だった。しかし、今子供を演じる難しさを感じる。なぜなのか?!
・子どもの時のことはまるっきり忘れている。
・子どもを演じようとしている、とお客さんに思われたら、ひかれると思う。
・緑川チーム、再演希望。

このあたりで、「演じるとは何か?」といった話に入っていきます。
・遊びの延長としての演じる。
・アンサンブルの中での演じる。オーケストレーション。
・カエルをスタニスラフスキーで演じられるのか?
・箸休めとしてのカエル



次回マスト宿題
・小さい子供の頃の資料を持ってきてください。
・子どもを観察して、台本を起こしてください。
・小さいころの自分を再現してください。
・「子どもを演じるということ」という作文提出。

以下2点は、できる人はやってほしい。
・大人として子どもをやってください。
・ダンス/身体表現として子どもを演じてください。

t_i 所感
演じるうえで、ノイズを残すのか、切ってしまうのか(=ノーマライズ)。浦瀬さん、伝さんに子どもを演じるアドバンテージがあるとして、それはその二人がノイズにまみれているからなのか、容姿からくる特権なのか。ノイズなのだとすれば、他にもノイズがある人は多数いる。演者自身がノイズに自覚的でない場合、観察者はそれを発見する楽しみがある。演者自身が意図的に消そうとするにも関わらず出てきてしまうノイズは、望まれないノイズとして、舞台上に現れる。演者の理想としている立ち姿と、その望まれないノイズとが不和を起こすだろうから、舞台は見ていられなくなるのだろうか。
浦瀬さんが、子どもの頃の記憶が特にないといったことが極めて印象的。演じ手にとって、忘れているという状態をも内包しての演技ということを考えていけるかもしれない。

2013年1月14日月曜日

4チームで創作中。


ウォーリーさん不在のため、伊藤が講師代行。
1月のワークは、福永信著「星座から見た地球」を元に、色々なシーンを作っていっています。ウォーリーさんから出されたルールは以下のとおり。

絶対ルール
・作品は10分以内
・1つ以上の話を使ってください。(12個のテキストが配られています)・板付きで始めてください。ではけ無し。・既製の音楽はNG・小道具は、子供の遊び道具を使うこと。・マイムはNG。無対象の見たてはダメ。

また選択ルールがあり、2つ以上を選んで創作するようになっています。


選択ルール(2つ以上セレクトしてください。)
・セリフを一言だけにする。・観客を巻き込む・録音してきた音・声を使う。・動きのルールを作る・呼吸音(生音)を使う・ほぼ動かない・ほぼ止まらない・自分たちの子供時代のエピソードを入れる。できれば本当の。
チーム編成A 岩崎・関口・菊池B 今木・浦瀬・岡田
C がくりょう・YAKO・栗脇
D てい・堀川・伝

上記を踏まえて、まずはチームごとに相談の時間を設け、30分ぐらいどういった作品にするか話し合ってもらいました。その後、実際に動きながら創作してもらいました。

ここで一つお伝えしたいのが、相談となると、ついつい頭だけを動かしがちになりますが、舞台芸術では、頭と同等に、いやそれ以上に、実際に動いてみることが大切になってくると思います。頭で考えていても、机上の空論でしかないし、頭で考えるだけで良い芝居が出来るのであれば、稽古もわざわざ集ってやる必要がなくなってきます。1週間に1度会えるだけの関係性ですから、時間を有効に使って、稽古場を我が身を用いて使い尽くす
、といった意識があると良いかと思いました。

できるだけ動いて考えよう。

20時になった時点で、一度どんな感じになっているか見せてもらいました。
そこで僕からの指示を幾つか出し、もう一度創作タイムへ。

どんな作品をつくりつつあるのか、すこしご紹介します。

Aチーム
話 4番(空気、俯瞰、女の子、誕生日)
物 暗闇、懐中電灯、ベル、呼吸音、机、セリフ一言
課題 空気になって俯瞰する事をどう見せるか、暗闇で懐中電灯を使っている空気感をそのまま継続できるのか、音楽使用は良いが、登場人物が減るのは勿体ない

Bチーム
話 5番(着替え)、9番(ゲームセンター太鼓)、10番(玩具のように動かない)
物 録音された声、椅子
課題 動きのルールを使ってみてはどうか? 今木くんと浦瀬さんの絡ませ方、ドッペルゲンガー

Cチーム
話 1番(引越し、クレヨン4本)
物 模造紙、クレヨン、録音された声
課題 動きのルール化、1人が複数人に見える表現を模索、声と人の関係

Dチーム
話 5番(着替え)
物 呼吸音、子どもエピソード、観客巻き込み
課題 観客巻き込みの潔さ、伝さんの踊り、子どもエピソードの使い方、モノローグの導入はどうか?

ちなみに、1月14日は高槻現代劇場休館日のため、お休みです。
次回は、1月28日(月)です!!!

2013年1月7日月曜日

覚束ないとは、このことか。

2013年初稽古

最初に、みなさんの正月の過ごし方を最初に聞きました。いわゆる雑談。
初詣や親孝行、年末バイト、出店、帰郷、本業を大切にしなさいという御神籤、26連勤、寝て気づいたら正月だった、劇研寄席、誕生日を迎えた、家族サービス、地点を観劇、などなど。

+++

「星座から見た地球」、12箇所のシーン創作へ。
まずは、読んだ感想やアイデアブレインストーミング。
可能であれば、今日の最後で、1分ほどの小作品をつくっていく。

+++
呼吸らメンバーが、この本から感じたこと
・音楽のボレロ
・ABCDバラバラで、不条理劇に思えた。
・ひらがなと漢字との使い分けが面白い。
・雰囲気だけが身体に入ってくる。具体的な内容が重要視されていないイメージ。
・筋の展開が見えない。性別もわからない。
・一人で読むよりも、二人で考えながら読んだ方が面白かった。
・写真みたいな雰囲気。映像でつながっていく。
・一つ一つの小さなイメージは残った。それを集めたら素敵かもしれない。
・最初はしんどかった。しかし、2日目以降は読める。
・自分を持て余している感じが面白い。
・淡々としているから、少し気持ち悪い。
+++
みなさんが思いついたアイデア

※数字は12シーンの各番号

岩崎:11 子供の遊び、ロープで電車ゴッコ
伝 :2、8、10  束縛された子どもたちを、ウルトラマンが助ける
岡田:10 心の中の声を全部録音
今木:4 想像がつかないから、風?
関口:4 お誕生日
菊池:1、4、8 全体に薄暗い光景、
浦瀬:5、7、9 ぐずぐず、ゲームセンター 呼吸の音
てい:5、6、7、12 特に12番 コーヒー牛乳、牛乳を吐いちゃう、服を着替える、服に躓く、肩車、巻き込む系ルールを使いたい
YAKO:10、1、8、自分のエピソード 多次元構造として、おもちゃのメロンパンが移動する、弟が生まれた日に月を見ていた記憶、次元が自然に繋がっていきたい
堀川:1、3、11 引っ越した家の思い出、壁に50音、子どもを探している話、録音した音声を使ってバスのシーン

+++

ウォーリー提案
まずは、チームでどういった方向性にしたいのか、沢山キーワードを出そう。



出た言葉(方向性)をカードにして、
1チーム3枚選び、1枚決める。

※◎はチームが選んだカード。

Aチーム 井の中の蛙、この瞬間から逃げたい、星座 
Bチーム 感情になる前、◎共有できる記憶、子どもらしからぬ子ども
Cチーム あれだよね、子供の足元、ざわざわする
Dチーム  オレンジ、覚束ない、俯瞰

<実技ワーク>
選んだ方向性をひとまず立ち上げましょう。
テキストを使わなくても良い。前回稽古でのルールも考えなくても良い。
ルールが手引きとなって、何か創造するのはOK。

30分後に実演。

+++

Dチーム 覚束ない

実演者説明)注射シーンを行った。注射するのかしないのか、その覚束なさを表現した。俯瞰は、無声にすることで表現。一言だけ話すルールを適用してみた。
ウォーリー所感)観客の心が動くのは、ドラマを見ての話じゃない☆

Cチーム あれだよね?
実演者説明)サスペンスドラマについてだらだら話す。最後は崖で二人が一致する。
ウォーリー所感)あれだよね?というモチーフを使ったぎこちなさ。二人の関係を想像した。最後の「崖」でほっとしたが、二人の関係性が乏しい。演者の予測していない事の情報の方が、面白い☆

Bチーム 共有する記憶
実演者説明)学校からの帰り道、カバン持ちジャンケン
ウォーリー所感)次を見てみよう!
観客所感)これが覚束なさかとわかった。予想外の情報が伝わることが分かった。

Aチーム 井の中の蛙
実演者説明)漢字を読めないが、テキストを読む。「A」という文字だけ読める、嬉しい三人。
ウォーリー所感)声質がノスタルジックだなぁ。共有できる記憶だ。

ウォーリー全体所感)
・目的をはっきりさせて、アイデアを考えるのは、あまり良くない事がわかった。経験上でもそういった事があることも思い出した。技術力の勝負になってしまう。
・この顔、この声、この年齢、皆さんの姿形がここにある。ここにいる人で何が出来るかの発想が大事なんだ☆
・技術の差はもちろんあるが、その違いも引き受けることが必要☆
・「星座から見た地球」が良いと思ったのは、全員子どもじゃないのにという点。誰もが子どもを経験している。

・Bチームで三人が子どもを演じていたが、浦瀬さんが一番子どもに見えた。

・子ども→演じる、イメージさせる、モチーフにする、
・今日引いた紙が「子ども」と書いてあったとしましょう。

・子どもは、0歳から12歳までとする。

来週、講師代行:伊藤


<前回から少し変更した、最新ルール>


絶対ルール

・作品は10分以内
・1つ以上の話を使ってください。
・板付きで始めてください。ではけ無し。
・既製の音楽はNG
・小道具は、子供の遊び道具を使うこと。
・マイムはNG。無対象の見たてはダメ。

選択ルール(2つ以上セレクトしてください。全体に適用される。
・セリフは全体で一言だけ。
・観客を巻き込む
・録音してきた音・声を使う。
・動きのルールを作る
・呼吸音(生音)を使う
・ほぼ動かない
・ほぼ止まらない
・自分たちの子供時代のエピソードを入れて下さい。できれば本当の。
→子供時代の共通イメージがあるはず。それを6月にやりたいと思っている。

チーム編成
岩崎・関口・菊池
がくりょう・YAKO・栗脇
今木・浦瀬・岡田
てい・堀川・伝
+++

<担当所感>
☆マーク太字箇所が、今回のワークのポイントだったかと思います。特に、「演者の予測していない事の情報の方が、面白い」という視点を得られたのはとてもよかったと思います。参加者の皆さんもこの言葉をきっかけに、自分たちが行っている事を、本当の意味で客観視できたような気がします。
”意図的に何かを見せようとすることと、不意に何かが見えてしまうこと。”
この狭間を意識して、そこを行ったり来たりする自分を認めることは、表現として(人間としても)、とても健全なことなような気がしました。

2012年12月24日月曜日

ダンスの発表、1月のテキスト


まず最初に、ダンスの発表

でんチーム
岡田チーム
緑川チーム

上記のチームで、それぞれに踊ってもらいました。
2回目は、再度踊って貰って、同時に踊りの説明をリーダー(振付家)からしてもらいます。
その説明を聞いてダンスを見ただけの状態で、踊る事が出来るのかどうかの実験です。
コンセプトは、どういった言葉で俳優は踊ることが可能なのかを感じてみること。
もちろん、照れ笑いなどは、NG。失敗が多いですから。
+++



実際にやってみて、かなり戸惑いながらも、何とか踊ってみたぞ!といった印象でした。
===
ウォーリー質問
・客観視ができたのか(自分の身体の特徴がわかったのか)
・誰のものが踊りやすかったのか?

参加者回答
・緑川チームはやっていて楽しかった。動き自体に具体的なストーリーがあった。
・自分は身体が柔らかいと思うが、ジャンプ力などはなかった。
・がくりょうチームは、弾んだ。楽しかった。
・ストーリーがあると、つぎに何をすれば良いか、分かり易かった。
・がくりょうのは、分かり易かった。振りが覚えやすい。イメージがあるから。
・でんチームが、やるのも見るのも楽しかった。
・やりやすかったのは、がくりょう。それはストーリーがあって、決められた動きが特になかったので。岡田チーム
・でんチームがやっていて良かった。自由だった。
・僕は曲線の動きが苦手です。
・全部楽しかった。岡田さんの振りは、やりこむとかっこいいと思った。
・私は、三半規管が悪い特徴があります。
・岡田さんチームは、前後左右みやすくて、楽しかった。
・がくりょうチーム楽しかった。でんチームの、ゆっくり空を飛ぶとか、自分が不得意だと気づいた。もっと自由に空を飛びたかった。
・すぐに身体に落とし込めない、わかったつもりでも、実は身体が動かない。
・肩の骨格がゆがんでいる。右肩が下がっている。
・思っていることができない、飛ぼうと思っても、身体がついていかない。それに気づいた。
・股関節が硬い、あまりジャンプができなかった。
・緊張すると、右手と右足が一緒に出てしまう。
・私は斜に構えるくせがある。ポーズを決めてしまう。よく言えばセクシー路線。でも普通が出来ない。
・伸びる動きが得意なはずなのに、実際は伸びないジレンマ
+++
前回と今回の練習を経て、共通項などあるか?
・みんなイメージはできるが、身体がついていかない事が多いと思う。
・イメージの先が勝負な気がする。どう克服すればいいのか。
・頭の中でイメージしているリズムを出しているのに、実際はそうじゃない。
・音に合わせているつもりが、ずれている
・点と丸があった方が、息がしやすい。曲調が変わる方が、客目線で納得しやすい。どこに点と丸を入れようか迷った。
・緩急があった方が見やすいことがわかった。勢い。
・リズムとテンポがあると、やりやすい。話す時も踊る時も。
・音楽に合わせて踊る方が良いのか、みんなと合わせるのが良いのか迷った。
・前回は、言葉からニュアンスを削って行った。今回は、ストーリーやニュアンスを取り入れた方が面白く見えることがあるんだなぁと思った。日常の所作など。対極なものを、互いに引っ張り出した方が面白いと思った。意味と無意味。といった話。
・月光は意外だった。あんな深い物語があったなんて。
・ベートーベンが月光を作ったのは、盲目の女の子に月の光を説明するため?

俗にいう、体内リズムはあったのかどうか。

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ウォーリーまとめ
・イメージの共有がしやすいものとし辛いもの。しかし、共有し辛いものを、沢山した方が面白い場合もあるんじゃないか。俳優は、物語や意味で共有しやすいのかもしれない。しかし、もっと違うもので共有をしていく素地を作っていくと、良いんじゃないか。路上パフォーマンスでやった集団行動は、おそらくイメージ共有がしづらかった。物語も台本もないから、難しかった。集団行動をより良くするためのヒントが、きっとどこかにあったと思う。
・点と丸。気になる。このことを追求しても良いかもしれない。音楽でいうところの休符かな? ここからテンポやダンスとして気持ち良い事を考えていけるかもしれない。
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最後に、1月に行うテキストの発表。
小説:福永信「星座から見た地球」
*12箇所のシーンをピックアップ。

12シーンを、四チームで演じて行きます。
CTT作品は、6月本公演の冒頭30分を目指します。



しかし、戯曲候補もあります。
候補:「友達」、「ゴジラ」、「ゼンダ城の虜」、「令嬢と召使」、「女中たち」

ちなみに、「星座から見た地球」をやってみる点で、以下のルールが課されました。

絶対ルール
・作品は10分以内
・3つ以上の話を使ってください。
・板付きで始めてください。ではけ無し。
・既製の音楽はNG
・小道具は、子供の遊び道具を使うこと。
・マイムはNG。無対象の見たてはダメ。
・自分たちの子供時代のエピソードを入れて下さい。できれば本当の。
→子供時代の共通イメージがあるはず。それを6月にやりたいと思っている。

選択ルール(2つ以上セレクトしてください。全体に適用される。
・セリフは全体で一言だけ。
・観客を巻き込む
・録音してきた音・声を使う。
・動きのルールを作る
・呼吸音(生音)を使う
・ほぼ動かない
・ほぼ止まらない

以下チームわけです。
・岩崎・関口・菊池
・がくりょう・YAKO・栗脇
・今木・浦瀬・岡田
・てい・堀川・伝

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担当から皆さんにMLした文章を少しだけ以下貼付けておきます。

まず、この著作が出た時の、出版社サイトから、著作の紹介文です。
「この小さい光があれば、物語は消えてしまわない。はるか彼方、地球のどこかで暮らす子供たち。彼らの日々にあふれる小さな喜び、驚き、恐れ、そして悲しみ。奇妙な、でもどこか見覚えのある場所で、小さな物語たちは不意に途切れ、思いがけず繰り返される。やがてその輝きの一つ一つが、星座のようにつながっていく――。忘れがたい世界へといざなう、野心あふれる長篇小説。」

次に、この本の感想がわかりやすく書かれたブログです。(必読かも!)
http://d.hatena.ne.jp/bubbles-goto/20110816/1313430037

こちらは、この本の書評です。
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2011071704566.html
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/324731.html