2012年9月24日月曜日

路上パフォーマンスに向けて

<本日のお題>
カンパニー名決定 路上演劇のアイデア出し 言葉の無い劇を考える ブログを書いて下さい。 内容、自己紹介、稽古場レポート、観劇 ・ブログの順番は、名簿順でいきます。

<路上パフォーマンスの感想発表>
・関口 新大阪改札の前の広場、隅の方で、いいむろなおきさんWSでやった「止まる」動作をやった、柱の横で歩くポーズで止まっていた。一人だけが気づいた。途中で笑えてきた。景色に溶け込むとダメなことがわかった。緊張はしなかった。奇抜な格好だと無理だった。 

・岡田 鴨川沿いで一人芝居をやった。準備運動から始まって、クマの人形を使って。5分程度やったが、ジョギングの人が観てきたりした。やり始めると緊張しなかった。変な人に見えないかなぁと思った。 

・堀川 稽古日本日、阪急高槻市駅の近くの広場。タバコのビニールで音を出した。その後、木刀で立ち回りをした。横に座っている人が、ビニールの音で驚いて、変な人だと思われたと思う。立ち回りに関しては、ヤンキーっぽい人たちが、効果音を言ってくれたり、リアクションをとってくれた。やったあとは、すっきりした。

  ・松崎 一人芝居はとてもできない。京都駅のホームで、小さな子供に買い物を頼み、それが成功したのかどうかの電話を携帯で受ける演技をした。聞いているお客さんが、頑張れ頑張れといった気持ちになるような会話をした。聞いている人は、パフォーマンスだと思っていないだろう。一人芝居の「動き」はできなかった。 

・栗脇 職場の近くの芝生で、ゴルフをやっているふりをした。一打やって、そのまま去ることをやった。もっと工夫は出来ただろう。緊張せずに、一気にやりました。やってみて、嫌な気持ちがした。やるなら、ちゃんとやりたいんだ。

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<高槻路上演劇のアイデア出し>
・誰しもが知っている話を演じる、全力で ・街中で掃除機をかける
・階段を利用して、上下で何かをする。例)雨振り ・自転車、車などの移動手段を使った何か
・バス停の長い椅子を使う 例)男性のみ、女性のみ、混合 ・ショーウィンドウのマネキン
・低い信号を使った、別役実
・高槻センター街を疾走
・叩き売り(エアーで)
・エレベーター、階段など、すれ違う人とハイタッチ、看板表示してあっても良い(通行人巻き込み形)
・だるまさんが転んだ、をセンター街でやる
・時代劇、SF劇など、非日常世界をやる
・馴染んだ音楽(フォークダンスなど)を流して、何かする
・ドラムスティックなどで、街のもの演奏
・朗読と演じ者をわける、朗読者に振り回される演者
・口パクで演技をして、何の話かを通行人に当ててもらう
・証券会社の前で証券取引をする、再現する
・犬輪につながれたセールスマンの一人芝居をやる(別役実)
・時間効果(夕暮れ、懐中電灯で街灯)など
・iPodを聞きながら踊る
・通行人に朗読をしてもらう
・ただただ歩く、群衆で歩く
・チンドン屋に見えないチンドン屋、服を脱いで行くとチンドン屋
・黒服の人々がウォーリーを探す、ウォーリー役もいる
・野菜の蕪で株取引をする
・いきなりミュージカルをはじめる
・集団ゲリラダンス、商店街のスピーカーを使って
・カップルのビンタから音がはじまり、ストンプ形式で音が連なる
・同じ服装をした組み合わせのチームが、同じ行動をとっていく
・早口言葉をやっている、段差を歩きながら
・通行人にインタビューする、持っていきたい方向へ誘導できる、素材にできる
・ボール遊び、サッカー(エアーで)
・デジャブを作りたい、本通りでやったことを、センター街でやってみる
・場所によって、時間の流れが違うかのような感覚を演じる
・インタビューの映像を別の場所に映す
・踊り系

<観客を巻き込むべきなのか、どうなのか。>
パフォーマンス集団だとわかるのは必要があるかどうか。お客さんと近い距離にいたい。

上記の話があるなかで、ウォーリーさんが出したアイデア
「高槻まちがい探しパフォーマンス」

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<カンパニー名を決める>
結果、決まらず・・・

<無言劇を作る>
4チームで発表。
お題となるテキストは、ウォーリーをさんから渡されていました。
亡霊が出てくるお話です。


<来週>
1 三角関係の構造をつかった無言劇を作ります
2 音の鳴るものを持ってきて下さい 何種類も
3 [宿題]しゃべってない人を観察して、コピーしてください(1分の一人芝居)、目線を確実にコピーしてください、呼吸もコピーしてください、しゃべっている人だとしても声が聞こえないということであればそれもOK

2012年9月17日月曜日

サイトスペシフィック

9月17日のワーク報告です。申し遅れましたが、私、丸木と申します。前回はウォーリさんがブログを書かれていましたが、今回は丸木が書かせて頂きます。

今日は路上パフォーマンスの報告から始まりました。前回の宿題は、今日やった一人芝居をどっか外でひとりで上演してくること」でしたので、その報告でした。

それぞれが色々な場所で、色んなことに挑戦されたようです。とりあえず、みなさん緊張されたようです。やることに対する文脈がないですから。報告の途中、たまに自転車にのりながら歌っている変わった人を見かけることがあって、ああいう変な人になりたくなかったという話がありましたが、それ、わたくししょっちゅうやってるなぁと思ったのはここだけの(web上ですが笑)話にしときます。



以下、やった事と、本人の所感を箇条書きにします
前回の一人芝居を自分は見ていないので、少々、解釈が違う可能性があるのですが、とりあえず


高槻本通でマイム
とにかく一歩踏み出すのが大変。変わった人として見られてしまった

公衆電話のboxにて助けて下さいと叫ぶ
近くにいた少年のグループが助けてくれたが、とても恥ずかしかった

朗読
人生でトップ3に入る程緊張した。三分間とても集中した

木屋町にて
近くにいたよっぱらいに存在感が負けてしまった。

大阪城のベンチにて色んな座り方をする
発声練習をしてから始めた。何かの練習ですよというアピールのため。そのせいなのか、逆に誰も見向きもしなかった。天守閣に負けた

茨木駅の改札を出たすぐの所にて朗読を2回
ちら見されたが、立ち止まる人はいなかった。踏み切るまでに時間がかかった。とても勇気がいった


全員がされたわけではなかったようですが、皆さん共通してとても緊張されていたようでした。それぞれの所感を聞かれた後、ウォーリーさんから11月の路上パフォーマンスに関しての話がありました。基本的にはチーム毎。その内容はチーム毎で自主的に考える。そして、全員でやるシーンを最初と最後にやろうということでした。来週には場所を決めて、再来週には内容まで決めていきたいということでした。


そして、路上パフォーマンスの報告のあと、みなさんにこれまでのこのクラスの振り返りをしました。これも箇条書きにします。

全く芝居をされてこられてなくて、毎回発見だらけだ。
以前に行った人数の大小による役割や関係の変化が印象的だった。
台本を色んな体の状態で読むのが面白かった。
嘘をつくことを成立させることが難しかった。
呼吸を止める時とそうじゃない時の差が面白かった。
指遊びが印象的だった。
同時に喋って同時に止めるということの中で、視覚的に見えないところで息を合わせられたら面白いなと感じた。
最初にやった役者とは何かというのがとても印象的。そして、自分は毎回、要求されているものに応えられているか不安。
それぞれが異なるキャラクターで、それぞれが個性豊か。いいメンバーだ。

皆さんが少しずつ違う所を印象深く感じているのが印象的でした。
その振り返りの中で、これから先はこういうことをクラスで考えるのが面白いのではということに関する話に移りました。

演劇を特別好きじゃない人に見てもらうにはどうすればいいか。
たまにお芝居の練習の中で言われる会話になっていないというのはどういう状況か?
文脈がなく、単体で面白いものというのはどいうものか。それは何を工夫すべきなのか?
観客と一体型。観客を含めての舞台を目指したい。
現場において、リアルに存在しているものになりたい、嘘というのは存在するのだが、実際の空間をちゃんと認識したものでありたい
リアルは必ずしも大切ではない。計算されたものも精密であれば面白い。
路上パフォーマンスと変な人の境目をきちんと考えたい。

最後の路上パフォーマンスに関するものは実際にこれから行うことなので、きちんと考えたいということでした。変な人を演じるということも含めて。リアルと嘘臭さということに関してはわりと皆さん共通のテーマとして話をされていました。


最後にチームに別れて、サイトスペシフィックパフォーマンスというもの(いま、全員がいる高槻現代劇場の部屋という空間を使ってここでしか出来ないことをする)をしました。ポイントは自分の中の課題に挑戦すること。完成度よりチャレンジが大切とのこと。

完全にそれぞれでストーリを決めてやられておられましたが、照明を手伝わせるというもの、劇場でのスタッフとお客さんのやりとり、引き裂かれた二人とそこになる音、あとテニスをしている二人と審判、という多種多様なものでした。今回載せた写真はそのパフォーマンスの後のウォーリーさんの講評の様子ですが、ウォーリさんはこの講評の際に、インパクト〜じっくり観察型を縦軸の指標として、パフォーマンス〜変な人というのを横軸の指標として、それぞれのパフォーマンスを分析されておられました。


インパクトが大きいものは見ている人の笑いの共有がある。その場にいたたまたまいた知らない人通しが観客となり、そこにコミュニケーションが産まれると。その例としてアメリカのimprov everywhereという団体を挙げておられました。この団体はその団体名通り、日常の風景にひと味加えて、その日常の風景を面白くしている団体だそうです。(この名前で検索をかけると団体のホームページらしきものが出てきます。)そしてじっくり観察するタイプのものはストーリがきちんと存在するものだと。そして、第四の壁と言われる観客をどのように巻き込むか。


メンバーはそれぞれ自分達の設定した課題に向けて考え、一生懸命取り組んだようです。受け入れるのに一瞬時間を要して自分はポカンとしてしまったりもしましたが、とても面白いものでした。


このウォーリさんのクラスというのは大学のゼミのようにしようとの事でしたが、趣旨、ウォーリーさんは視点や、考え方の筋道のヒントを与えて、メンパーが独自に考えるという流れが徹底していました。箇条書きにし過ぎて、本当に長いブログになりましたが、目下、11月の路上パフォーマンスに向けて、次は場所決めのようです!

2012年9月10日月曜日

一人芝居の続き

一人芝居の続き

9月10日のワークです。あ、はじめましてウォーリーです。今日は伊藤君が東京出張でお休みでしたので、僕がブログ書きます。

僕が韓国公演に行ってる間に、みなさんには一人芝居を作ってもらっていました。
前回伊藤君がそれを見て、アドバイスをして、それから2週間。僕は初見です。
最初に客席を作りました。これはあとででてきますが、一人芝居にとって客席とどう関係を持つか、もしくは持たないか、というのはとても重要なファクターだと思っているので、稽古場の雰囲気ではなく、仮でも劇場のような場所で観客の前でやって欲しいと思ったからです。

発表の仕方は3人連続で1プログラム。1プログラムが終わると3分の休憩をとり、また次のプログラム。休憩の間に観客をしていた人は、今見た芝居の寸評と点数をノートにつけてもらいます。

今日は9人でしたので、3プログラム上演でした。簡易な照明とはじまりの音楽だけは流しました。
客席にはアトリエ劇研の杉山さんと高槻現代劇場の青木さんにも座っていただきました。

最初のプラグラムは
栗脇さん「ひとりスポーツ中継」・・ひとりで6つ以上のスポーツの中継をしながらその動きも喋りながらしました。台詞量も多く、なかなか激しいパフォーマンスでした。
ていさん「朗読劇」・・・オリジナルの小説を朗読。少しの動きを効果的に使っていた。
緑川くん「イス」・・・人生で座ってきたさまざまなイスのエピソードを短いシーンでいくつも断片的に描きつないだ意欲作。切り口もよく、最終的にこの作品がもっとも高得点でした。

二つ目のプログラム
上山さん「教室」・・・大学の教室で勉強するわたしの3分間をリアリズムでやり通した作品。これがなぜ「面白くなかった」のかは、あとで議論になる。
浦瀬さん「プレゼン」・・・どこかの会社、商品のプレゼンの練習をする上司と部下のやりとり。
菊池さん「電話ボックス」・・・最初はついてない女性のぼやき芝居かと思わせ、最後は電話ボックスに閉じ込められた女性が通りすがりの人に助けてもらう(観客に参加してもらった)意外な展開。
(ちなみに電話ボックスて懐かしいなと思い、ぐぐってたらこんなニュースがありました。電話ボックスに2年間閉じこもってる男ですって!一人芝居になりそうですね。http://gigazine.net/news/20100630_live_in_telephonebox/)

三つめのプログラムは
今木くん「せみの一生」・・・NHKのドキュメンタリー的なナレーションを発しながら、動きは緩慢に同じ動作を繰り返す。これも結果的に高得点でした。
岩崎さん「海」・・・イスがつみあげられた不安定な場所に寝そべる女。台詞は一切なく、歌を1フレーズ歌うのみ。そのことでここが海の上であることがわかる効果的な作品。第3位はこの作品でした。
ヤコさん「インタビュー」・・・インタビューを受ける女性のちょっとしたエピソードがおかしくもリアリティがある作品。

発表のあとにみなで意見交換。まずはこの9つの一人芝居をファクターで分類分けしてみる。
ファクターは「台詞の量」「客席を向く量(前振り)」「登場人物の数」「動きの量」「日常と非日常」の5つ。
相関関係としては、「登場人物の数が多いと言葉の量が増える」「言葉がなくてもよいものがあった」「前振りの人は台詞が多い」「動きの量と台詞の量は比例する?」「登場人物が多いと散漫になる」などなど。

(木下の雑感)
3分という時間の縛りの場合、何かを捨てる必要があり、それはひいては二時間の芝居にでも有効だと感じた。やはりやりたいことが明確なパフォーマンスは、「見るべきものが多い」気がする。
またこれも議題になったが、「余白が多い芝居と余白が少ない芝居」はどちらが面白いのか。と。言い方を変えれば「観客にゆだねる芝居」と「観客に答えを示す芝居」どちらが面白いのか。もちろん好き嫌いはあるだろう。でも「意味深なだけのアート系」と「薄っぺらいエンタメ系」のどっちが面白い?という質問が無意味なように、この疑問はあまり重要ではなく、観客のどの部分に「余白」を落とす落とさないという選択の話であると思う。「観客との心的交換」と言い換えてもいい。それを意識的無意識的に行うのがライブアートもしくはライブエンターテインメントにはなんにせよ必要だってことじゃないか? みなは「バランス」だということに落ち着いたが、バランスなのだろうか?うーん。
また上山さんの「教室」をどうしたら面白くできるのか、という議論も「リアリズム」というのをどうやって役者はメソッドとして構築することができるのか、という興味に繋がる。イッセー尾形さんとか、やはり演出家との執拗な共同作業が、あのスタイルの強度を高めてると思うし、新劇だって(メソッドありますよね)、青年団だって然り。やはり役者だけで構築するのはなかなか難しいのか。

・・・・
来週からの展開を説明。
木下「一人芝居をみなにして欲しかった理由は、観客とどう関係性を持つか、もしくは持たないか。舞台と客席の間にある壁の種類についてこれから考えていきたいと思ったからです。今後、どんな芝居をするにしろ、そこでの共通感覚がないと劇団としては弱いと思うし、そもそもそこに関して僕が一番興味があるからです」「また、11月の高槻路上演劇(仮)では観客席はないし、観客がいるのかいないのか、どんなことになるのかわかりません。安全な場所でもないし。ノイズも多い。路上パフォーマンスをする上で、このことはとても重要な意識訓練になると思います」

というわけで来週までの宿題は、
「今日やった一人芝居をどっか外でひとりで上演してくること」

みな「捕まりますよー」「変な人だと思われる〜」と心配そう。どうなることでしょう。

その後は、劇団名のアイデア会議第1回。1回目からなかなかいい名前が出ました。名前が思い浮かばない人はどういう集団にしたいかを言ってもらいました。
ウォーリーを探さないで」「みんなで遊ぼう」「ヒヤリハット」「相乗効果」「劇団ジェリービーンズ」「アクトロジカ」「まず生きなあかん」「ジェットコースター」「ピアチェーレ」「テンデメン」「アンダーマイスキン」など。
来週も続行。今度はなるべく日本語の名前を考えようということになりました。

それとホームページももうすぐできます。ヤコさんがデザイン・レイアウト全部やってくれています!すごい!
お楽しみに。