2012年9月17日月曜日

サイトスペシフィック

9月17日のワーク報告です。申し遅れましたが、私、丸木と申します。前回はウォーリさんがブログを書かれていましたが、今回は丸木が書かせて頂きます。

今日は路上パフォーマンスの報告から始まりました。前回の宿題は、今日やった一人芝居をどっか外でひとりで上演してくること」でしたので、その報告でした。

それぞれが色々な場所で、色んなことに挑戦されたようです。とりあえず、みなさん緊張されたようです。やることに対する文脈がないですから。報告の途中、たまに自転車にのりながら歌っている変わった人を見かけることがあって、ああいう変な人になりたくなかったという話がありましたが、それ、わたくししょっちゅうやってるなぁと思ったのはここだけの(web上ですが笑)話にしときます。



以下、やった事と、本人の所感を箇条書きにします
前回の一人芝居を自分は見ていないので、少々、解釈が違う可能性があるのですが、とりあえず


高槻本通でマイム
とにかく一歩踏み出すのが大変。変わった人として見られてしまった

公衆電話のboxにて助けて下さいと叫ぶ
近くにいた少年のグループが助けてくれたが、とても恥ずかしかった

朗読
人生でトップ3に入る程緊張した。三分間とても集中した

木屋町にて
近くにいたよっぱらいに存在感が負けてしまった。

大阪城のベンチにて色んな座り方をする
発声練習をしてから始めた。何かの練習ですよというアピールのため。そのせいなのか、逆に誰も見向きもしなかった。天守閣に負けた

茨木駅の改札を出たすぐの所にて朗読を2回
ちら見されたが、立ち止まる人はいなかった。踏み切るまでに時間がかかった。とても勇気がいった


全員がされたわけではなかったようですが、皆さん共通してとても緊張されていたようでした。それぞれの所感を聞かれた後、ウォーリーさんから11月の路上パフォーマンスに関しての話がありました。基本的にはチーム毎。その内容はチーム毎で自主的に考える。そして、全員でやるシーンを最初と最後にやろうということでした。来週には場所を決めて、再来週には内容まで決めていきたいということでした。


そして、路上パフォーマンスの報告のあと、みなさんにこれまでのこのクラスの振り返りをしました。これも箇条書きにします。

全く芝居をされてこられてなくて、毎回発見だらけだ。
以前に行った人数の大小による役割や関係の変化が印象的だった。
台本を色んな体の状態で読むのが面白かった。
嘘をつくことを成立させることが難しかった。
呼吸を止める時とそうじゃない時の差が面白かった。
指遊びが印象的だった。
同時に喋って同時に止めるということの中で、視覚的に見えないところで息を合わせられたら面白いなと感じた。
最初にやった役者とは何かというのがとても印象的。そして、自分は毎回、要求されているものに応えられているか不安。
それぞれが異なるキャラクターで、それぞれが個性豊か。いいメンバーだ。

皆さんが少しずつ違う所を印象深く感じているのが印象的でした。
その振り返りの中で、これから先はこういうことをクラスで考えるのが面白いのではということに関する話に移りました。

演劇を特別好きじゃない人に見てもらうにはどうすればいいか。
たまにお芝居の練習の中で言われる会話になっていないというのはどういう状況か?
文脈がなく、単体で面白いものというのはどいうものか。それは何を工夫すべきなのか?
観客と一体型。観客を含めての舞台を目指したい。
現場において、リアルに存在しているものになりたい、嘘というのは存在するのだが、実際の空間をちゃんと認識したものでありたい
リアルは必ずしも大切ではない。計算されたものも精密であれば面白い。
路上パフォーマンスと変な人の境目をきちんと考えたい。

最後の路上パフォーマンスに関するものは実際にこれから行うことなので、きちんと考えたいということでした。変な人を演じるということも含めて。リアルと嘘臭さということに関してはわりと皆さん共通のテーマとして話をされていました。


最後にチームに別れて、サイトスペシフィックパフォーマンスというもの(いま、全員がいる高槻現代劇場の部屋という空間を使ってここでしか出来ないことをする)をしました。ポイントは自分の中の課題に挑戦すること。完成度よりチャレンジが大切とのこと。

完全にそれぞれでストーリを決めてやられておられましたが、照明を手伝わせるというもの、劇場でのスタッフとお客さんのやりとり、引き裂かれた二人とそこになる音、あとテニスをしている二人と審判、という多種多様なものでした。今回載せた写真はそのパフォーマンスの後のウォーリーさんの講評の様子ですが、ウォーリさんはこの講評の際に、インパクト〜じっくり観察型を縦軸の指標として、パフォーマンス〜変な人というのを横軸の指標として、それぞれのパフォーマンスを分析されておられました。


インパクトが大きいものは見ている人の笑いの共有がある。その場にいたたまたまいた知らない人通しが観客となり、そこにコミュニケーションが産まれると。その例としてアメリカのimprov everywhereという団体を挙げておられました。この団体はその団体名通り、日常の風景にひと味加えて、その日常の風景を面白くしている団体だそうです。(この名前で検索をかけると団体のホームページらしきものが出てきます。)そしてじっくり観察するタイプのものはストーリがきちんと存在するものだと。そして、第四の壁と言われる観客をどのように巻き込むか。


メンバーはそれぞれ自分達の設定した課題に向けて考え、一生懸命取り組んだようです。受け入れるのに一瞬時間を要して自分はポカンとしてしまったりもしましたが、とても面白いものでした。


このウォーリさんのクラスというのは大学のゼミのようにしようとの事でしたが、趣旨、ウォーリーさんは視点や、考え方の筋道のヒントを与えて、メンパーが独自に考えるという流れが徹底していました。箇条書きにし過ぎて、本当に長いブログになりましたが、目下、11月の路上パフォーマンスに向けて、次は場所決めのようです!

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